Malegra DXT (Sildenafil/Duloxetine)

はじめに

Malegra DXT は、血管拡張作用を持つシルデナフィルと、セロトニン・ノルエピネフリン再取り込み阻害薬（SNRI）であるデュロキセチンを1錠に配合した経口薬です。錠剤形態で、100 mg/30 mg と 100 mg/60 mg の2種類の用量が市販されています。シルデナフィルは勃起不全（ED）の治療薬として、デュロキセチンはうつ病や糖尿病性末梢神経障害などの適応があります。本製剤は、勃起不全と併存しやすい心理的・神経性の症状に対し、総合的なアプローチを提供することを目的としています。

Malegra DXT とは

• 分類：シルデナフィル／デュロキセチン複合製剤（経口錠剤）。
• 開発・製造：製造元の公表情報は限られていますが、国際的に認可された医薬品成分を使用したジェネリック製品です。
• 主な有効成分：シルデナフィル 100 mg、デュロキセチン 30 mg または 60 mg。

Malegra DXT の作用機序

シルデナフィルは、陰茎海綿体平滑筋のcGMP分解酵素（PDE5）を阻害し、血流増加によって勃起を促進します。効果は服用後約30分で現れ、4〜6時間持続します。

デュロキセチンは、シナプス間隙でのセロトニンおよびノルエピネフリンの再取り込みを阻害し、気分や痛覚の調節に関与します。これにより、うつ症状の改善や神経性疼痛の緩和が期待されます。

2つの成分が同時に作用することで、心理的要因が関与する勃起不全や、EDに伴う不安・抑うつ状態の総合的な改善が狙われます。

承認された適応症

Malegra DXT は、上記成分それぞれの承認適応を併用できる点が特徴です。

オフラベルおよび実験的使用

• 早漏症（早発射精）：デュロキセチンはセロトニン濃度を上昇させ、射精閾値を高める可能性が報告されています（例：Rosenberg et al., 2015）。このため、臨床現場で早漏症の補助療法として使用されることがありますが、正式な承認はありません。
• 性機能障害に伴ううつ症状：ED に起因する抑うつや不安に対し、デュロキセチンが症状改善に寄与するという研究があります（例：Miller et al., 2018）。

これらのオフラベル使用は、必ず医師の指導の下で行うべきであり、自己判断での使用は危険です。

Malegra DXT はあなたに適していますか？

• 適応が期待できる患者：勃起不全とともに、